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2022 5月 / Issue 133

PEACE様

「なかなかバナナ」ギフトパッケージ

2022 May Issue 133|月刊サガシキ


ひとめで伝わる特別感。誰もが「贈りたくなる」パッケージ。

みなさんは「水菓子」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。水菓子は、懐石料理などの和食の献立で「フルーツ」を意味する言葉。もともと、生の果実も団子や饅頭などの菓子類も「果物(くだもの)」と呼ばれていましたが、江戸時代になって「水菓子=果物」と「菓子=お菓子」として区別されるようになりました。つまり、瑞々しく甘みを感じさせる果物がお菓子のような「嗜好品」として扱われていたことがわかります。嗜好品のフルーツは、当時から「贈答用」として扱われており、それが日本に「果物=贅沢品」という考えが根付いた理由のひとつです。時代は変わり、各地のフルーツパーラーが考案した数々の「フルーツデザート」をはじめ、手頃な価格で果物が手に入るようになっても「大切な方に果物を贈る」贈答文化は受け継がれ、品種改良された「特別な果物」が次々と生み出されていきました。

2022 May Issue 133|月刊サガシキ


たわわに実った“なかなかバナナ”。徹底した温度管理と水分調整、しかも「無農薬」の最高級フルーツ。

この頃の特別な果物の代名詞が「バナナ」です。バナナは、明治期に輸入開始(1903年)されてから半世紀以上もの間、贈答品やお見舞い品としてしか食べられない高級品。その後、昭和の半ば(1963年)の輸入自由化によって価格が落ち着いたことで、各家庭で親しまれていきます。そしてさらに半世紀、かつては考えられなかった「国産・無農薬」による栽培方法が確立したことで、ふたたびバナナに高級化の波が押し寄せているのです。今回ご紹介するのは、長崎県南島原市で国産・無農薬バナナの栽培を手がけるPEACE様。ご依頼は「なかなかバナナ」贈答用パッケージです。

2022 May Issue 133|月刊サガシキ


箱の側面が二重(蓋と身箱)になることで、ギフトに最適な蓋身式(C式)構造。

2022 May Issue 133|月刊サガシキ


なんと「皮まで食べられる」特長に合わせて、熟成する様子(緑→黄)をイメージしたバナナイラスト。

2022 May Issue 133|月刊サガシキ


特別な品は中身の保護も入念に。身箱には、額縁仕上げの側壁を設け、1本ずつ仕切られた特別仕様。

2022 May Issue 133|月刊サガシキ


ブラックの蓋は「特別なバナナ」を示したもの。品質を伝えるのは、箔押し仕上げのゴールドロゴ。

バナナのような果物をはじめ、農産物のパッケージづくりでは、いかにデリケートな中身を保護するかが鍵となります。最適なのは、ダンボール。表と裏の「ライナー」と呼ばれる紙に波状の中芯を挟んでつくる構造でクッション性を高め、保護・輸送・組立・破棄という機能を実現していきます。本件では、蓋と収納部が別れた蓋身式(C式)構造を採用し、蓋側にひとめで特別な印象を伝える「誰もが高級品をイメージしやすい」ブラックを選択。箔押し仕上げのロゴマークを中心に、熟成していくバナナのイラストを加えた「見栄え」の良さに加えて、開封時に「すっ」と蓋を「持ち上げる際の手応え」に、ギフトならではの期待感を込めました。さらに、バナナを収めた身箱側には、グリーンの「カラーライナー」と呼ばれる専用紙を用いて、蓋とは異なる色彩で主役のバナナを引き立てます。完成したパッケージは、ブランド名「なかなかバナナ」に相応しい「特別なギフト」として、次々と出荷が開始されています。





2022 May Issue 133|月刊サガシキ

【KEY COLORS column】
Black / 黒

色彩学では、色の明るさを「明度」という言葉で表します。誰もが学生時代に親しんだ12色の絵の具でいえば、ホワイトやイエローは明度が高く、ブラックやブルーは明度が低い色彩で、明度に差のある色を並べれば、双方の対比効果も大きくなります。特集のパッケージでは、この効果を利用して、蓋にはブラック、身箱にグリーンを用いることで、鮮やかなイエロー(バナナ)を引き立てています。

2022 May Issue 133|月刊サガシキ

【いいパッケージは、何が違う?】
ダンボールの色といえば、クラフトもしくはホワイト。ダンボールは、表と裏の「ライナー」と呼ばれる紙に波状の中芯を挟んでつくられていますが、これらの用紙を「カラーライナー」と呼ばれる専用紙に変更することで、ブラック・グリーン・レッドといった、さまざまな色が利用できます。印刷することなく、中身の商品やお中元やお歳暮といった利用シーンに合わせて選べる、便利なテクニックです。

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