2026 6月 / Issue 163
まえだ様
「カステラぷりん」シリーズ
それぞれの商品パッケージで掲げるキャラクターは「カステラぷりんを生み出したパティシエ=ムッシュ」です。長崎カステラで使われるザラメ糖、そしてプリンに欠かせないカラメルソースをミックスした「ザラメル」はムッシュの発案…という商品ストーリー。商品開発とリンクした設定が「この商品にしかない」世界観を醸成します。

地域に根付いたロングセラー「指名買い」されるパッケージ。
生まれては消えていく新商品。そんな中、燦然と輝いているのが、導入開始からずっと売れ続けている「ロングセラー」商品です。こうしたロングセラーの“特典”のひとつが「指名」買い。年毎・シーズン毎のプロモーションを打たずとも購入されていく認知度の高さは絶大です。そして、認知度の高さを活かして「派生品への展開」がしやすいことも大きな魅力。直営店(自社店舗)であれ、販売店であれ、シリーズ品として展開することで、店頭棚の占有面積(フェイス数)を広げ、存在感を高めることができます。つまり「この商品は〇〇です」という説明がいらないのです。商品を「知り・理解し・信頼して・買う」というプロセスは“認知コスト”と呼ばれ「覚えなければならい」生活者側はもちろん「知ってもらいたい」企業側にとっても負担となります。見れば分かる、ロングセラー商品のアドバンテージはここにあります。

カステラぷりんにかけたほろ苦い甘さのクラッシュソース、ザラメ糖+カラメル=ザラメル。
情報過多の現代、生活者にとってのロングセラーは「選択ストレス」からの解放を意味します。そして、企業側においても(シリーズ品の投下によって)認知度を活かし購入確率を高めた状態で「新たな挑戦」へと繋げることも。ロングセラー商品が持つ、品質や機能の担保によって「安心」という強力なブランドが確立されるのです。商品を「馴染みの品」として覚えて欲しい、これがさまざまなメーカーがロングセラーを熱望する理由です。今回ご紹介するのは、長崎で菓子製造や卸販売をされる「まえだ」様。2013年にご採用いただいて以来のロングセラー「カステラぷりん」シリーズです。

カステラぷりんは「プリンが得意な地元のパティシエ=ムッシュ」が開発…というストーリー。

コック帽とコックスカーフ、得意のプリンを味見するためのスプーン。要素を絞ってアイコン化。

兄弟商品「プレミアムショコラ」では、コック帽を王冠に変えることで、豪華さと特別感を演出。

開発中に生まれた造語「ザラメル」について語るムッシュ。わかりやすくて親近感もたっぷり。
開発されたお菓子は、誰からも好まれやすいプリン。まえだ様のご要望は「長崎ならではの品」になれること。開発ディスカッションを繰り返す中で見出したのは、長崎カステラで使われるザラメ糖、そしてプリンに欠かせないカラメルソース。このふたつの「らしさ」をミックスした「ザラメル」という名称です。さらに、カステラとプリンという2種のスイーツが引き立つよう「ぷりん」はあえて平仮名で表記、商品認知を高めるため「カステラぷりんを生み出したパティシエ=ムッシュ」という、キャラクターも設定しました。こうしたアイデアは、商品開発段階からのディスカッションで生まれたもの。商品販売におけるキャラクターの効果は大きく、アイキャッチ効果はもちろん「商品を(見た人の)記憶に繋ぎ止める」役割もキャラクターが担います。数々のアイデアが結実して誕生した「カステラぷりん」は、長崎らしさと間違いのない安心感を両立した“地域の定番菓子”へと成長を遂げました。

【sagasiki packaging Tips】
サプライズ
通販を前提としたギフト商品は「届けて開封されるまで」がその役割。開封されたその瞬間「わぁ!」と思わせる仕掛けがあれば、喜びは倍増されます。特集のパッケージもそのひとつ。箱本体に「スリーブ」と呼ばれるカバーを被せ、伝票スペースを確保。スライドすれば、大きな大きなキャラクターが現れます。贈られた方が驚く顔を想像しながらデザインした、びっくりギフトです。

【Activity Introduction】
いいことずくめ
“4コーナー貼り”は箱側面部分の四隅を糊貼りした紙器箱です。差し込み式の大きな蓋は中身(商品)が入れやすく開封時に“登場感”があります。そして、平らに畳まれた状態で保管できるのでストックスペースは最小限。しかも「起こすだけで箱になる」組み立てが簡単。広さが限られた工場や店舗には最適です。さらに、底面が平らなのもポイント。組み立て用の「折り目」がないので読みやすく、文字情報や画像表示に活用できます。
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