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2023 1月 / Issue 141

山野井様

「焼豚中華まん」パッケージ

2023 January Issue 141|月刊サガシキ


チャンスは「最初の」その瞬間。ひとめで伝える世界観。

陳列棚に所狭しと並ぶ、たくさんの商品群。この見慣れた店頭風景は豊かさと発展の象徴であると同時に、数多くの中から必要な商品を見つけ出す難しさ、個々の商品の「選びにくさ」を示唆しています。なぜなら、店頭側の季節プロモーションや販売員の常駐する専門店を除いて、商品の代弁者といえる存在は「商品パッケージ」であることがほとんどだからです。どの分野の商品にも類似した品々が存在する中で、それぞれの商品が「我こそは!」とばかりに自己PRをおこなうと、個々の宣伝はもはや騒音と大差ありません。商品そのものの供給量が少ない発展途上の時代とは異なり「視覚情報を抑制する」ことが重要となるのはこのためです。多くの商品の中で「他との違い」を明確にするには、メッセンジャーであるパッケージ上での「情報整理」と「絞り込み」が欠かせず、どれだけ商品に肉迫できるかが鍵となります。

2023 January Issue 141|月刊サガシキ


求められるのは、商品背景を「視覚情報として具現化する」ストーリーテリングの手法。

商品パッケージの「伝える」役割には、高級品のように販売員のサポートを経て「ブランド価値を伝える」ことを重視した場合と、パッケージそのものの情報伝達力を高めて「販売促進を促す」場合があります。難しいのは、サポート役である販売員なしでブランドとしての「格」を伝える場合。このときの最重要ポイントは、伝えるべき情報の整理と商品が持つ背景、すなわち「世界観」の構築です。それはまさに、今回ご紹介する案件でのテクニック。お客様は鹿児島で焼豚やハムなど食肉加工品全般を取り扱う、山野井様。ご依頼いただいたのは「焼豚中華まん」のパッケージ開発です。

2023 January Issue 141|月刊サガシキ


底面に凹凸がなく(フラットで)安定感があり、四隅を糊づけすることで、組み立ても容易に。

2023 January Issue 141|月刊サガシキ


蓋を箱正面の縁に乗せることで、天面側の荷重耐性が向上し、商品陳列時の簡易積載にも対応。

2023 January Issue 141|月刊サガシキ


チャイニーズレッドとエンペラーイエロー。いずれも「点心」を彷彿とさせるキーカラー。

2023 January Issue 141|月刊サガシキ


構成要素は中華風。縁起の良い花として知られる「牡丹」と枠線で「点心茶房」をイメージ。

この商品は、究極の焼豚「悪魔ノ焼豚」を生み出した山野井様が満を持して送り出す、焼豚中華まん。伝えるべきは、手をかけ、心を込めて愛される「本物の味」です。これを「直感的に」理解できるよう、ビジュアルメッセージを整える必要があります。そこで、中華料理の「点心」を彷彿とさせるキーカラーを用い、商品画像と商品名、そして装飾には、中国で縁起の良い花として知られる「牡丹」と中華風の枠線で「点心茶房」をイメージし、この商品がもつ世界観を表現します。さらに、一般販売を前提とする商品では、店舗での「陳列のしやすさ」も欠かせないポイント。このためパッケージ形状は、収納時に省スペースで組み立ても容易な「N式(4コーナー貼仕様)」構造。これは店頭での「商品陳列」に適した構造で、底面がフラットなので商品陳列時の簡易積載にも対応します。信頼と品質の証である「山野井ブランドロゴ」も誇らしく、顧客との「最初の出会い」を演出するパッケージが誕生しました。





2023 January Issue 141|月刊サガシキ

【sagasiki packaging Tips】
糊づけ
平坦な厚紙に展開図を描いてカットし、いくつかの箇所を折り曲げると「箱」になります。箱に組み立てる作業は手間がかかるため、箱が出来るだけ簡単に組み立てられるように設計します。ここでポイントになるのが「糊づけ」の工程。あらかじめ、必要な箇所を糊づけしておくことで、折り畳まれたパッケージは、機械や人が「起こす」だけで箱状となり、中身(商品)を入れられる「箱」に変化するのです。

2023 January Issue 141|月刊サガシキ

【Service Introduction】
総インキ量
多色刷りの基本は「CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)」で構成される4色。これらのインキを掛け合わせることで多彩な表現を可能にしますが、一定値を超えたインキ量は乾きが遅く裏写りや汚れの要因となります。こうしたCMYK値の合計を「総インキ量」と呼び、濃色面が広いほど仕上がりに影響します。高級感を演出する濃色パッケージは、インキ量にも気を配って印刷をおこないます。

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