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2019 4月 / Issue 96

光武製菓 様

「amaca」ギフトパッケージ


由緒正しく、美しく。こだわりの「もらって嬉しい」パッケージ。

国内には数多くの伝統食があります。土地によって異なる気候風土や食文化の影響を受けながら、バリエーションを増やした結果、日本の伝統食は「和食」として世界レベルで認知され、ユネスコの「無形文化遺産」に登録されるまでになりました。日本特有の地域性とこれに伴う気候の変化は、早くから各地に多くの生産者を誕生させ、狭い国土からは想像もつかない、多様な食文化を育みました。しかし、こうした伝統的な品々はその背負った歴史の長さから、時代とともに古びた印象が強くなりがち。かつてメジャーであった品ほど「年配者向け」の印象が強まってしまうことも。しかし、こうした多くの品々は、長年好まれ続けただけあって、使用素材のポテンシャルが高く「売れる」可能性を秘めていることが少なくありません。対象品の味を現代的に調整し、見せ方・伝え方を再設定すれば、ターゲットの「若返り」も狙えます。


伝統文化を残した世代交代。若年層の取り込みには、振り向かせる「演出」が重要。

こうした「伝統食」ともいえる品の若返りを狙った商品開発に着手されていたのが、佐賀で菓子類を製造・販売されている光武製菓様。企画されていた商品は、主力商品のひとつ「甘納豆」です。家庭で手軽に常備できる半生菓子として、長年親しまれている甘納豆は「昔ながらの菓子」としての商品イメージが固着化しがち。このまま、若年層にとって「縁のないもの」となってしまえば、将来的な需要減へと繋がりかねません。そこで、素材へのこだわりはそのままに「昔ながらの菓子」から「贈りたい菓子」へと変化させる「もらって嬉しい」ギフトづくりがスタートしました。


漢字の「豆」をベースに「家紋」のイメージを持たせたシンボルマーク。


パッケージ個包装は「白=甘納豆/黒=黒豆/赤=さつまいも」を表したもの。


組み立て時に働く「オートロック機構」で、側壁が「カチッ」と固定される。


側壁の額縁部を固定・キープする「スタビライザー」で強度を確保。

こうした「再生型」商品開発の場合、購入プロセスも「現代的」であることが求められます。対策として、専用サイト(Web)での販売を軸とすること、こだわりの厳選素材で丁寧につくられた「類稀な伝統菓子」として販売すること、ギフト購入を前提とすること、を基本方針に商品ブランドを構築。ブランド名は「amaca(あまか)」。甘味らしさと九州地方の方言「甘か=あまか」をミックスした名称です。マークにもロゴにも「円」を用いたのは「円=ご縁」をイメージしていただくため。さらに、単体販売も想定し、機能性と装飾性を両立させる「組紐」をイメージした「吊り下げ紐」を加えました。外装箱には、無垢な白箱にニスのみでシンボルマークを描き、箔押しで商品ブランドを刻印。完成したパッケージは、どこから見ても「由緒正しさ」と「素材の良さ」を感じさせる仕上がりに…。こうして「暮らしのお供」だった甘納豆は、もらって嬉しい「こだわりの菓子ブランド」へと変貌を遂げ、新たな一歩を踏み出したのです。





【KEY COLORS column】
青金/赤金:AO-KIN / AKA-KIN

箔押しは、フィルムにコーティングされた色彩(箔)を熱圧着する表面加工です。使用頻度の高い箔押しの「金」には、いくつかの種類が用意されています。たとえば、青みを帯び幾分黄色がかった「青金」と、赤みを帯び温かみのある「赤金」は、商品属性や「地色=用紙色」で使い分けると、それぞれの効果が引き立ちます。背景色に合わせて、箔押しを使い分けることができれば、効果倍増です。

【いいパッケージは、何が違う?】
特集のように「袋状の商品を3つ入れる」場合、商品を「縦一列」に積み上げることも「横一列」に並べることもできますが、強度・サイズ感・組み立てやすさといった機能面、さらに「見ため」に配慮すれば、正解とはいえません。実は「四角い」箱のようにシンプルなフォルムである程、幅・奥行き・高さのバランスは重要。機能を満たし、美しく「四角」に納める技術が問われるのです。

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