2025 6月 / Issue 157
ベストアメニティ様
「ミレクラ」パッケージ
ミレクラの「ミレ=Millet」とは雑穀のこと。雑穀なのに「そのまま食べられる」パフクラッカーなら、素材の良さと手軽さが両立。味のバリエーションが豊富なことも魅力のひとつです。そして大切なのが「見ため」の良さ。卓上を華やかに演出するパッケージは気分を上げてくれます。
素材感たっぷり、なのに現代的。時代に寄り添うパッケージ。
みなさんは昨日の朝、何を食べましたか?それは栄養バランスを意識したものだったでしょうか?わたしたちが生きる現代は、食べたいものを食べたいように食べられる反面、自らが意識しなければ、強い味わいや価格を基準とした刺激的で利便性を重視した選択になりがち。特に、忙しい平日の朝は時間や効率が重視されるため、その傾向は顕著になります。やがて、現代的ともいえるこうした食生活への自戒は健康志向とリンクし「美味しくて身体が喜ぶ」食材が注目されるようになります。それが「雑穀」です。雑穀は時代背景や何を主食とするかによって位置付けが変化しますが、雑穀を「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」と考えれば、イネ科のヒエ、アワ、キビはもちろん、広義には黒米、赤米、大麦、豆類、アマランサス、キヌアといった「穀類全般」が対象となり、商品開発においても対象範囲が広がります。
食物繊維・ビタミン・ミネラル、栄養豊富な雑穀。現代生活に取り込むなら「手軽さ」が鍵。
しかも、猛暑による収穫量減少やコロナ禍からの需要回復、インバウンド需要等に伴って、白米の供給が不安定となり価格まで高騰していく状況ともなれば、ますます雑穀の存在感は増すばかり。さらに、準備いらずで食べられる雑穀を用いたスナック類の開発は進み、簡便さが重視される軽食・朝食シーンにおいて、その存在は一層身近になったといえそうです。まさにこの好例といえるのが、雑穀パフクラッカー「ミレクラ」のパッケージ。ご依頼いただいたのは、福岡を拠点に雑穀をはじめとする自然食品の販売、レストラン・宿泊・マリン事業を幅広く展開されるベストアメニティ様です。
それぞれのフレーバーを象徴する「キーカラー」を設定。全種陳列した場合の配色バランスにも留意。
アイキャッチはクラフト感を高める「単色・手描きタッチ」を活かした、銅版画風のフレーバーイラスト。
スタンダードはシンプルで上品なホワイトパール、プレミアムは高級感を増したブラック仕上げ。
品名「Millecra」は箔押し。スタンダードはシルバー、プレミアムはゴールド、見ためで違いを演出。
雑穀パフクラッカー「ミレクラ」の主要ターゲットは健康志向の30代女性。商品ラインはスタンダードとプレミアムの2シリーズで予算や気分に合わせて選ぶことができます。この世代は多くの人が人生の転機となる時期を迎えるため、キャリア面でも生活面でも大きな選択が増え、健康への関心も高まります。そこで、わたしたちは“ナチュラルな素材感と現代性”をテーマにパッケージ開発に着手。特に商品の「顔」であるラベルには、自分用にもプチギフトにも使えるパール紙を選定。それぞれのフレーバーごとに設定したキーカラーを組み合わせます。これはナチュラルで素朴な質感を持つクラフトパウチとの対比で「素材感たっぷり、なのに現代的」であることを示した演出。あらゆるモノが供給過剰な現代では「それでも欲しい!」という購入を刺激する仕掛けが欠かせません。見た目がスマートなのは「今の感覚」で開発された証。購入は未来への投資となり、自分への期待も高めてくれるのです。
【sagasiki packaging Tips】
ワンストップ
ラベルや袋、紙器にダンボール、そして、宣伝用には販促チラシ。新たな商品販売には意外なほどたくさんの包装資材が必要になるもの。これらを手配していくのは思いのほか煩雑で時間を取られます。サガシキは、紙器やダンボールはもちろん、必要な包装資材を1社でご用意できる“ワンストップ受注”が特徴。パッケージメーカーならではの観点でお客様のビジネスを支えています。
【Activity Introduction】
開発指針
生活者にとって「買いやすい」商品は「ちょうどよい機能・ほどほどの価格」であることがほとんどです。しかし、価格以上に素材や品質が魅力的であれば、あえて高価格化することも戦略のひとつ。価格が上がれば、商品購入を検討する絶対数は減りますが「上質な商品やサービス」を求める層は一定数存在します。このとき欠かせないのが「見栄え」です。特集のように「違いをひとめで伝える」グラフィックデザインが効果を発揮します。
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