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2025 4月 / Issue 156

ワイドレジャー様

「宝箱」パッケージ


完成したのは、絵本やゲームにありそうな宝箱。とびきり大きくて鮮やか、しかも鍵で開封します。このボリューム感に子供も大人もワクワク。形状設計とグラフィックを駆使した「遊び尽くす」仕掛けのパッケージが誕生しました。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ


それはまるで、飛び出す絵本。誰もが「開けたい」パッケージ。

新年度を迎えた4月。幼稚園や小学校では元気な子供たちの声が響き渡ります。子供の仕事は「遊ぶこと」といわれますが、大人にとっても「遊び」は欠かせません。人は遊びによって、好奇心・創造性・社会性を養い、規則の理解・緊張の緩和といった社会生活の基礎となる要素の習得、さらに達成感・幸福感といった人生の喜びともいえる得難い状況を体験できます。人間を「ホモ・ルーデンス=遊ぶ人」と定義したオランダの歴史家ヨハン・ホイジンガは「遊び」を余暇活動とはみなさず、法規・美術・科学、時には戦争といった文化活動の基盤を形成しているとして、遊びの中にあるルールやしくみが社会秩序や祭事に影響すると考えました。人が遊びから得る学びは創造性を高める一助となります。それは「生きる能力=ライフスキル」であり、ウェルビーイング(心身ともに充実した状態)と成長に欠かせない要素なのです。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ


遊びで育まれるのは、柔軟性・創造性、そして社会性。人間として欠かせない経験の数々。

つまり、人間にとって遊びとは「人生を豊かにする心と身体の健康を支える活動」とも言い換えられます。子供は社会に馴染むため、大人は多忙な日々を乗り越えるため、心身を解放して楽しさを味わえる「遊び」は必要不可欠。日本では長年、遊びを非生産的活動として軽視しがちでしたが、わたしたちが余暇や娯楽から得られる喜びで人生を楽しんでいることは疑いようがありません。まさにこの遊びを「レジャー」として提供しているのが、福岡でアミューズメント施設や飲食物販店を運営されるワイドレジャー様。ご依頼いただいたのは施設イベント用「宝箱」パッケージです。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ


赤と黄、眩しいくらいの外装色。イベントを盛り上げるエネルギッシュな組み合わせ。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ


蓋を開けると溢れ出す「山盛りの」金貨と宝石。飛び出す仕掛けでサプライズ感満点。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ


金貨と宝石を跳ね上げると出現する、大きな収納スペース。イベントの景品はここに。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ


実は、本当に使える施錠機能。付属の「鍵」を差し込めば、ロックも解除も自由自在。

イベントはゲームセンターで定期的に開催される子供向けのもの。たとえば、ビンゴ大会などで「景品を渡すだけ」では面白みに欠けるため、景品を受け取る際のワクワク感を演出することが求められました。そこで注目したのが、文句なしのご褒美感があり、開封時は期待度満点の「宝箱」による演出。景品を仕舞いやすいよう、できるだけ大きく、見た目にインパクトがあり、複数のイベントで繰り返し使えることが求められました。これらの要望を満たすため、素材は重量物の収納に向くダンボールを使用、表面は繰り返しの利用を想定したコートボール(パッケージ用板紙)、高精細のデザインが可能なフルカラーのオフセット印刷という、大きさと重量、強度バランスを考慮した仕様で進行。さらに開封時の演出として、ゲームや映画で見る「蓋を開けると溢れ出す大量の金貨と宝石」という、まるで飛び出す絵本のようなポップアップ構造の内蓋を設け、景品受け渡しという「演出」に特化した宝箱パッケージが誕生しました。





2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ

【sagasiki packaging Tips】
細部が決め手
パッケージの見た目を左右するのは細かなディテールです。たとえば、素材がダンボールであれば「段目」を隠すことで、滑らかで統一感のあるイメージを与えることができます。特集のパッケージでは、ダンボールの裏ライナー(茶色のクラフト紙)部分が見えないよう、折り返したり重ねたりする「折り込み構造」でカバーしています。細部への配慮が完成度を高めた好例といえます。

2025 April & May Issue 156|月刊サガシキ

【Activity Introduction】
紙なのに…
硬いものを包んだり、重い商品を運んだり。ダンボールは紙で出来ているのにとっても丈夫。保護や輸送にダンボールが使われるのは、その構造に理由があります。ダンボールは「中芯」と呼ばれる波状の紙を別の紙で挟んだトラス構造。これは三角形が連なった丈夫な構造で、鉄橋やタワーのような建築物でも使われています。貼合と呼ばれる方法で印刷した用紙を貼れば、特集のようにサイズが大きく繰り返し使う用途でも力を発揮します。

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