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2024 12月 / Issue 154

ローズスピリッツ様

「ローズウォーター」パッケージ


贅沢は他者比較で優越感を得ていくものから、個人的な共感を重視したものへと変化しました。商品と過ごす日常を華やかに演出するのは、視覚効果や触感を駆使して「特別」を伝えるパッケージです。

2024 December & 2025 January Issue 154|月刊サガシキ


心地よさを日常に。今日を「特別」に変えるパッケージ。

近年、ある価値の概念が変わろうとしています。それは、贅沢。かつては、多くの人が共感する社会的価値観上の上昇志向に則った、周囲に誇示するような「優越感」を得ていくことでした。ところが現在では、自分の感覚(センス)を拠り所にした個人的な感覚、いわば自分なりの価値観で「いまその瞬間」を楽しむことが贅沢、というムードが主流になりつつあります。そのときに選ばれるのは、飲料や食料品を筆頭に「使用者個人の感性」に直接訴えてくるパーソナルなもの。上昇志向でも、社会的なステータスを得るためでもない「自由で開放的な感覚」が支持されています。購入の引き金となるのは「産地・作り手・エピソード」といった事実に基づいた特徴を、購入者が個人的に共感できるストーリー。すなわち、他者比較や対象品を保有しないことで不安を煽る、扇動的プロモーションが終焉したことを示唆しています。

2024 December & 2025 January Issue 154|月刊サガシキ


“薔薇の女王”ダマスクローズ。3,000本の蕾から抽出されるローズエキスは、僅か1g。

優越感から開放感へ。いま起きているのは、他者が介在する「優越のための贅沢」から自身に向けた「開放された心地よさ」への変化。予算も規模もミニマムな“プチ贅沢”、他者向けではない“自分へのご褒美”、無理なく買える範囲で良いものを手に入れたい“身の丈消費”といった言葉も、日々の暮らしぶりが幸福へと導く、いわば「ふだんの贅沢」ともいえるムードが育てたもの。まさにこの好例といえる案件が、ブルガリアンローズ(ダマスクローズ)関連商品をはじめ紅茶や雑貨を展開されるローズスピリッツ様の商品、ローズエキスを使用した炭酸飲料「ローズスピリッツ」です。

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中身(重量のある液体とガラス瓶)に配慮した、片段(ダンボール)と特殊紙の貼合構造。

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重量のある内容物に対応した、底抜けしづらく組み立てやすい、底組みタイプのスリーブ構造。

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シンプルなスリーブから登場する豪華な身箱。開封時の1アクションが「期待」に変わる。

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商品タイプは3種類。同一仕様で整えたイメージで、ブルガリアンローズの世界観を醸成。

この「ローズスピリッツ」は、香り高い薔薇の中でも世界最高とされるブルガリア産ダマスクローズの花びらから抽出したローズエキスを使用している特別な逸品。自分へのご褒美や大切な人へのギフトとして贈られることが想定されます。そこで「底組み構造のスリーブ+額縁付きの身箱」からなる“開閉に1アクション必要なパッケージ形状”を採用、この構造を活かしたデザインを組み合わせます。まず、身箱に線画で描いた薔薇をキービジュアルとして配し、このイラストを開口部からわずかに覗かせます。開封時、シンプルなスリーブから豪華な身箱が引き出されることで「驚き」と「喜び」を誘う開封アクションです。さらに、白色度が高く、ふっくらとした質感が特徴の特殊紙を用いることで、箱に手が触れた瞬間から品質の高さを感じられるよう配慮しました。どの工夫も商品が持つ「心地よさ」を演出したもの。利用者の日常を「特別」に変える、期待を伝えるテクニックです。





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【sagasiki packaging Tips】
守って魅せる
商品パッケージは「輸送」が前提。移動や陳列時の擦れ対策コーティングとして「ニス」が用いられます。特集のように質感が特徴的な用紙であっても、何らかの印刷をおこなうのであれば、ニスを塗布した方が擦れリスクは減少します。このパッケージでは“印刷部分にのみ”ニスを塗布することで、ソフトな印象を保ちながら機能(擦れ対策)と質感(触り心地)を両立させています。

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【Activity Introduction】
準備がすべて
ダンボールにはさまざまな厚みがあり、一般的には3~5mmのものが多く使われています。中身が軽く構造的に強度を増すことができれば、0.9~1.5mm厚程度の薄いダンボールを用いることで、すっきりとした見た目に仕上げられます。たとえば、特集のように「質感を活かした紙」を貼り合わせれば、ギフト感を高めることも。上質な印象を与えながら、輸送や積み上げ等の用途に応じた強度を保つことができるのは、入念な設計と検証の賜物です。

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