ダミーダミーダミー

2021 12月 / Issue 128

九一庵食品様

「豆腐惣菜」シリーズパッケージ


目を離せない「シズル」画像。注目度を高めるパッケージ。

あらゆる人々の暮らしを一変させたコロナ禍によって、わたしたちの「健康志向」は高まり続けています。自宅での調理となる自炊数の増加はもちろん、購入する食材として健康を意識した「栄養バランスを重視したもの」に注目が集まるなど、毎日の食生活を見直すケースも増加しています。世界中で起きた「生活を見直す」変化は、昨今注目が集まる「持続可能な開発目標:SDGs(Sustainable Development Goals)」とも呼応し、個々の健康面はもちろん「地球全体の健康を意識した社会生活のあり方」を再定義することへの関心を高めたといえます。中でも、持続可能な生産消費形態を確保することを目的とした、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」という領域は、社会の消費サイクルを「持続可能な状態で正常化」するための重要な活動といえます。


おうち時間最大のイベントは食事。自炊するから見えてきた「つくる責任 つかう責任」という考え方。

持続可能性を阻む要因のひとつが資源の「浪費」です。製造過多となった資材や製品を廃棄してしまう行為は、これまでの消費サイクルが「利益追及」のために許容し続けた結果。あらゆる資源(素材)が「有限」だと誰もが認識している今だからこそ「活かしきる」ための努力は実を結びます。こうしたSDGs上のケーススタディともいえる案件が、長崎県で豆腐の製造販売を手がける九一庵食品様からのご依頼。対象品は、形が崩れた豆腐を活用して製造ロスを抑えながら、ひとりが「食べきれる」量と電子レンジ加熱による「簡易な調理」を両立した「豆腐惣菜」シリーズです。


この商品の決め手は「シズル」画像。美味しさを伝える大きなビジュアルがアイキャッチ。


シリーズ共通となる品名「豆腐惣菜」を中央に大きく配して、リピート購入時の目印に。


提供された商品の「期待値」を高め「登場感」を演出した「巻物」による「風味」紹介。


各味でレイアウトを統一、商品ごとにイメージカラーを設定し、味ごとの識別性を向上。

食品パッケージ開発では、仕上がった料理イメージをいかに「美味しそう」に伝えるかが最大のポイント。商品の代弁者であるパッケージは「商品特長を反映させる」ことで、購入検討者に共感と理解を促します。なにより大切なのは「商品の美味しさを伝える」こと。まず、深い色合いで仕上げた調理画像をアイキャッチとして用い、商品名である「豆腐惣菜」を大きく表示し豆腐を想起させる「ホワイト」で仕上げました。さらに、商品の期待値向上と登場感を演出する「巻物」アイコンと商品ごとに設定したイメージカラーで、パッケージの告知効果を最大化。しかも、本シリーズの商品コンセプトは「お豆腐屋さんが作ったお惣菜」であること。中身の食材は「厚揚げ豆腐・れんこん・たまねぎ・きのこ」というヘルシーなもので、味のバリエーションは4種類。健康を気遣いながら、同時に「おうち時間」も楽しめます。伝達力を高めたパッケージと商品の魅力との相乗効果で「SDGs」な商品シリーズが誕生しました。





【KEY COLORS column】
美味しそうな茶色 / Sizzle Brown(Juicy Brown)

シズル(Sizzle)とは、食品パッケージや広告の世界で多用される言葉で、食材を焼いたり炒めるときの「ジュージュー」という音を象徴化した英語の擬音語です。商品画像や音響効果で「美味しそうな」感覚を刺激したい場合に用いられます。食品パッケージにおいては、商品の売れ行きを左右するテクニックのひとつで、食材を調理した際の「美味しそうな茶色」はシズルカラーの代表格といえます。

【いいパッケージは、何が違う?】
商品パッケージを制作する際「中身を見せるかどうか」は大きな課題です。中身を見せたい場合には「窓」と呼ばれる穴を開けますが、中身を見せるよりも「効果的に購入衝動を高められる場合」や「見せない方が効果的な場合」には、あえて窓を設けません。シズル画像を付与して食欲を刺激する方法や、商品情報を減らして高級感を高める方法等、商品特性に応じた「最適化」を図って購入を促します。

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