2020 July Issue 111


テレワークの普及と宅内時間の増加で活況となった通販業界。国内全体、ほぼ同時期にはじまった「外出自粛」は、供給側と需要側の双方に「集客」と「消費」のあり方を大きく変える衝撃を与えました。数ヶ月間、生活者が外出を控えたことで娯楽・交通費が抑えられた分「家でできること」への消費は伸び、店頭販売のみだった店舗や一次産業従事者までもがECサイトを立ち上げ「これまでに買えなかった商品」が手に入れられることも増えてきました。さらに大きな変化は「これまで利用しなかった人」にまで、新たな買い物方法としてECサイトの「家にいながら買い物ができる」利便性に気づくきっかけをもたらしたこと。たとえば、現地に行かずとも対象地域の空気感に触れることで「疑似的な旅行気分」を味わえたり、購入行為そのものが「対象地域の応援」につながるなど、思わぬ効果を生んでいます。

あらゆる業界で、急激に増加した通販需要に対応するため、商品構成の充実化や発送オペレーションの見直しがおこなわれるようになりました。中でも、想定以上に増した需要に対応する「保管しやすく組み立てやすい」パッケージの要望が高まっています。今回、ご依頼をいただいたのは、大分で県産果物・野菜を使用した飲料を全国に提供されている、ジェイエイフーズおおいた様。対象品は、さまざまな果実を食感ごと楽しめる「つぶらなドリンクギフト」です。こうした発送箱を兼ねたギフト箱の場合、見た目はもちろん、組み立て・商品充填・配送への配慮が欠かせません。

具体的には、保管場所をとらないよう「積み重ね」対応はもちろん、パッケージ全体が「コンパクト」であることが必要です。また、飲料のように「重量」のある場合は「底抜け」しないような工夫も求められます。さらに、過酷な「配送」現場をクリアしながら、到着した際には「地域特産ギフト」としての「ならでは感」を伝えられるように…。こうした課題をクリアするため、生産者の方と同じ視点で商品を見つめる必要があります。送り届ける商品と「同じムード」で全体を演出し購入者の気持ちを高め、パッケージの基本機能を十分に満たし「最良の状態」で購入者に送り届けること。商品や企業へのイメージが、商品到着時の「印象」で決まるからこそ、その瞬間のために「見えない工夫」をちりばめます。それは「パッケージ=商品」であることを開発の第一義に置いたものづくり。そして、店頭であれ、Webであれ、この一連の行為こそ、まさしく「ブランディング」といえるのです。

     

 


ジェイエイフーズおおいた様のサイトはこちら。

www.jafoods-oita.co.jp


柑橘系の果物を思わせる色域のことで「ビタミン」と「カラー」を組み合わせた「和製英語」です。明るく鮮やかな色の総称で「ライムグリーン・イエロー・オレンジ」等がこれにあたります。文字通り「元気」を与える色域として、春夏ファッションにおいても定番カラーパレットとして利用されており、特集のように、産地から「元気を届けるギフト」には最適の配色だといえます。


「蓋」部分と「身箱」部分が分離していない蓋身一体のパッケージは「ワンピース型(N式)」と呼ばれ、工場や店舗での組み立てオペレーションと在庫のしやすさの点で秀でた構造です。さらに、あらかじめ複数箇所を「糊づけ」しておけば、セットアップ時間を短縮することができます。最終購入者のみならず「生産者にやさしい」ことこそ、いいパッケージとなるための条件です。

 

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