2019 October Issue 102


もはや商品販売の主軸とも呼べるWeb通販。商品の母数が多く、探しものがすぐに見つかり、店舗のような時間の制約がなく、持ち帰る必要さえない「圧倒的な利便性の高さ」は、決済の不安や実物に触れられないリスクを抱えながらも、瞬く間に販売の主役に躍り出ました。数々のECサイト・モールが誕生・発展していく中で「機能を満たした商品」どうしの価格比較だけではなく、生活者の「ライフスタイルとの親和性」が問われはじめています。すなわち、商品は一定の要件を満たした「モノ」ではなくなりつつあり、対象となる商品に生活者の「生き方との共鳴」があるかどうか、対象品を「暮らしのパートナー」として迎え入れられるかどうかが、商品購入の判断基準。こうした生活者側の嗜好性の変化は、商品に「ある要素」の重要性を示唆してくれます。それは、商品の見た目「パッケージ・デザイン」です。

これまで、日用品や雑貨・食品等は「目的=機能」を優先したものが多く「実用」という点では十分でも、生活者の「ライフスタイルとの親和性」が高いとはいえませんでした。ここに着目したのが、個人向け通販サイトの「LOHACO」。見慣れた日用品を個々の「暮らし」に取り込みやすくなるよう、宣伝要素を極力抑え「LOHACO限定」としてリファイン。自分らしい暮らしを演出したい女性を中心に人気を集めています。ご紹介するアサヒグループ食品様のLOHACO向け「気持ちバランスアップ」は、まさにこうした「ライフスタイル・パートナー」を目指した商品です。

今回のコンセプトは「暮らしになじむ」デザイン。このため、一度きりの「使い捨て」を前提としたパッケージではなく、利用シーンに応じて変化できる使い回しのしやすい「フレキシビリティ」を重視して開発が進められました。基本となる形態は「キューブ」型としてフォルムの安定度を高め、構造には、躯体強度の高さと形状設計上の自由度のある「貼箱」方式を採用。4種のフレーバーからなる商品は三角柱状の4つのパーツに収め、それぞれを切り離して使用することもできるように。さらに「マグネット型」の封緘方式で複数回の開閉を容易にしました。こうして誕生した「スマートカジュアル」なパッケージは、LOHACOでの販売も好調で多くのファンを獲得することに成功。しかも、国内包装分野の雄を競う「2019日本パッケージングコンテスト」において「食品包装部門賞」を受賞したのです。考えに考え抜いたパッケージが、名実ともに認められたことは、お客様とサガシキの誇りです。 ※LOHACO「気持ちバランスアップ」は既に販売を終了しています。

 


アサヒグループ食品様のサイトはこちら。

www.asahi-gf.co.jp 


いわゆる「バニラアイスクリーム」の色。クセがなく悪目立ちしないニュートラルな色調は、さまざまな配色のベースカラーとしても利用されます。特集では、パッケージの外装(貼箱)部に使用され、手描き風の小麦イラストや特殊紙の質感も相まって、オフィスのデスクまわりや自宅のダイニングなど、あらゆる「暮らしの空間」と親和性の高い色彩として、メインカラーに選定されました。


貼箱とは、芯材となる板紙(厚紙)の紙器(紙箱)や木箱の表面に、紙や布を貼ったパッケージのこと。芯材を紙や布で補強するので、繰り返し使う用途に向いており、特集のような「保管容器」としてのパッケージに最適です。こうした複数回の開閉を前提とする場合「何度も開閉できること」また「ロック機能を維持すること」が欠かせない要件となるため、磁力を活かした「マグネット」封緘で求められる機能をクリアするのです。

 

sagashiki Open Your Experience