2018 February Issue 082

いつまでも「愛され続ける」ために。定番品のブラッシュアップ。

業界を問わず、メーカーの皆様のご要望は『いつまでも愛される「定番」商品をつくりたい』というお言葉です。定番品の特徴は、購入される方々からの「指名買い」。ブランドの十分な認知と納得があるからこそ、数ある商品の中から「優先して」選ばれます。しかし、こうした定番商品も、長い年月、何も変わらないままでは、消費者の記憶が薄れたとき、存在は埋もれてしまいます。そこで、効果的な手立てが「ブラッシュアップ」と呼ばれる、ブランドの再構築。昔ながらのファンと新たなファン、双方にご満足いただける姿を探っていくのです。

お話をいただいたのは、長崎佐世保で60年を超える老舗の白十字パーラー様。ロングセラー商品の中から「ラミーエシリーズ」のブラッシュアップをお望みでした。商品ラインアップ(3種類)を、単一の味を個数で分ける、複数の味を詰め合わせるなど、フレキシブルな組み合わせに対応できなければなりません。また、個包装、ギフトパッケージはもちろん、商品ブランドを象徴するような「キービジュアル」の設定や、お試し感覚で気軽に購入できる「少量パッケージ」など、デザイン性の向上と共に、販売戦略に基づいた「商品シリーズ全体の最適化」を図っていく必要があります。そこで、今のファンと新たなファンをより確実に誘引できるよう、マーケットの動きに合わせた「ロングスパン」のブラッシュアップを実施しました。

2014年春。はじめに手掛けたのは、基本となる「個包装」。発売当初から使われている「天使」のビジュアルに、流麗な植物模様をプラス。それぞれの味を象徴するキーカラーとともに、新たな顧客開拓を目指しました。そして、2017年夏。店頭オペレーションに配慮した専用パッケージの必要性が高まったことから、少量の「単品販売」に対応し、アソート用外装箱での「中箱」を兼ねたハイブリッド・パッケージをご提案。ポイントは「デジタル印刷」。店舗オペレーションを効率化しながら、複数のテイストバリエーションに対応した「版のいらない」デジタル印刷だからできる「多品種印刷」パッケージです。

 長期にわたったブラッシュアップ。成功したのは、商品ブランドの「核」となる要素を抽出し、販売方法に合わせた商品バリエーションを展開、長期間にわたって「ぶれない」計画を遂行。折々のデザイン検討に際して、お客様とわたしたちが、真摯に商品をみつめ「二人三脚で」アイデアを共有しながら進行できたから、こそ。最良のパートナーシップは、最高の武器になります。それが、ブランドの本質を強くする、最高のブラッシュアップを生むのです。


 「ラミーエ」の白十字パーラー様のサイトはこちら
www.hakuju-ji.com

山吹茶は、茶色がかった赤みの深い黄色のことを指します。金色に近い色合いのため、別名金茶(きんちゃ)とも呼ばれます。われわれパッケージデザインの現場では、本来メタリックな「金色」を、通常色の「掛け合わせ」で表現したいときなどに用いることがあります。山吹茶は、濃厚で芳醇な豊かさを感じさせる色。今回の特集のように、バターをふんだんに使った「スィーツパッケージ」と好相性なのです。


キャラメルタイプの構造は、正式には「サックケース」と呼ばれ、内容物の商品形状を選ばずに、パッケージとして使用することができます。また、軽量の内容物であれば、どの面も「底面」として利用できます。このため非常に汎用性が高く、たとえば、テストマーケティングのように、陳列方法が明確でない場合には、最適の構造です。紙器パッケージにおいては「キング・オブ・ベーシック」といえる構造です。

 

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