「ウィズワンスープ プレミアム」パッケージ

2017年7月号 THE PACKAGING STORY #75

クライアントと何度も、何度も、ディスカッションを繰り返し、誕生。
これが、期待感を抱かせ、高い汎用性を実現した、プレミアムなパッケージです。

ここ数年来、飲料、菓子、加工食品などで「プレミアム○○○」や「大人の○○○」を商品名にした高級志向商品が増加しています。まさしく少子高齢化の波に対応した商品企画戦略です。今回のパッケージング・ストーリーは、こうした戦略的商品をデザインで、構造面でアイディアを募り、磨き、プレミアムなパッケージに仕上げていった物語です。

主役は、有名食品ブランドの調味料を研究開発し、OEM製造されている一番食品様(本社:福岡県飯塚市)。また、加工食品、調味料、健康食品など自社オリジナル商品の開発・販売にも積極的に取り組まれ、その品質において高い評価を得られている開発型調味料メーカーです。今回、私たちサガシキが一番食品様の会議室を訪れたのも、プレミアム商品の開発計画が進行している最中のことでした。その新商品は素材にも製造法にもこだわり抜いたスープ、「ウィズワンスープ プレミアム」。プレミアム商品にふさわしいパッケージを求められ、スープの種類など未確定な点があるものの、いちはやく私たちにご依頼いただいたのです。

さっそく、私たちはデザインと構造面から2つのポイントを重視してパッケージ開発に着手しました。さっそく、私たちはデザインと構造面から2つのポイントを重視してパッケージ開発に着手しました。

Point-1 期待感の湧くデザイン

プレミアム商品のパッケージには、その品質や味覚への期待感をくすぐるデザインが求められます。そのため、市場ニーズや嗜好、デザインのディスカッションを一番食品様と繰り返し行いました。最終的にスープごとにキーカラーを設け、暗色→明色のグラデーション背景に商品名とスープ名、スープ写真をレイアウトした、シンプルながらも、ひと目で高級感が引き立つデザインに決定しました。

Point-2 汎用性のあるパッケージ構造

「ウィズワンスープ プレミアム」のパッケージ構造では、とりわけ汎用性が重要なポイントでした。オニオン、ミネストローネ、ビスクなどスープの種類が変われば、野菜や肉類の具材の大きさも変わります。それは、外装のパッケージの中に入るアルミ製個包装のサイズ(体積/重量)がスープごとに微妙に異なってくることを意味します。そこで、私たちは、パッケージサイズをあえて空間的に余裕を持たせて設定する一方で、開口部に「可動防止ストッパー」を開発し、取り付けることにしたのです。このストッパーによって、余裕のあるパッケージ空間内でも個包装の安定化が図れ、将来的にどんな具材のスープが開発されても、1サイズのパッケージで、全種類のスープを共通化できるようにしたのです。こうした経験に基づく“小さな工夫”がパッケージの汎用度を大きく左右します。

さらに、仕上げの表面加工には光沢感と発色性から「水性プレスコート」を採用し、高級感を演出しました。こうして、2016年11月、期待感と高級感を映し出し、スープの違いによる個包装の容量差にも汎用対応できるパッケージをまとった「ウィズワンスープ プレミアム」の4アイテムがリリース。一番食品様の自社ウェブサイトで販売が開始され、現在まで売上的にも順調な推移をみせています。

今回の「ウィズワンスープ プレミアム」のパッケージは、クライアント様の“商品への想い”と私たちの“パッケージング・ノウハウ”、そしてお互いのディスカッションで生まれたさまざまな“アイディア”が融合し、結集した、まさに「プレミアムなパッケーケージ」へ昇華した仕事となりました。