「パウダーファンデーション」パッケージ

2017年4月号 THE PACKAGING STORY #72

スポットニスを施した光沢感。真っ赤な幾何学模様のデザイン。
これが免税店で一瞬に購入行動へと誘う、パッケージ・インパクトです。

ショップのスタッフに相談しながら、時間をかけて購入できる百貨店や専門店の商品と、ほとんどセルフサービスであわただしく購入しがちな空港や鉄道のターミナルショップの商品とでは、パッケージデザインの開発思想が微妙に異なっていることをご存知でしょうか。今回のパッケージング・ストーリーは後者、免税店という環境で販売され、しかもインバウンド(訪日外国人旅行)需要も期待された商品の販売促進のために工夫を重ねたパッケージ開発のお話です。

その主役は福岡市に本社を置くMARUJUN様。基礎化粧品を中心に「素肌づくり」をテーマとした化粧品ブランド「ソフィール」の販売代理店です。MARUJUN様から私たちサガシキにご連絡をいただいたのは、2016年10月でした。
「月刊サガシキは、毎号、面白いですね。パッケージの重要性や活用法の参考になります。こうしたノウハウをお持ちのサガシキさんにオリジナリティと存在感のあるパッケージをつくってもらいたいと声をかけました。」

お話を詳しく伺うと、来春、記念日の特別な贈答品として、「ソフィール パウダーファンデーション」の発売を企画され、その販路はというと「免税店」に。
化粧品業界では商品の売れ行きを左右するといわれるほど販売促進の鍵を握るのが、パッケージ。
出発前のわずかな時間で商品が選ばれる免税店となれば、ハイブランド商品に負けないデザイン・インパクトが必要です。

そこで、私たちはデザインの指標を決定するため、たたき台となるいくつかのデザインパターンをお持ちし、意見交換を進めました。

「なかなかいいデザインですが…でも、もっと斬新性のあるデザインへ振り切りたいですね。販売先は免税店ですから、目立たないと何も始まらないのです。」それではと、私たちはパッケージに「表面加工」を採用することをご提案しました。

「それは面白いですね。」とMARUJUN様も表面加工の活用案にご賛同され、さっそくデザインサンプルを作成することに。

先の打ち合わせからパッケージのデザインは、

  1. 独自性のある幾何学模様デザイン
  2. 表面加工による存在感(アイキャッチ力)の強化
  3. ハイグレードイメージ

を開発指標とし、デザインプラン、表面加工プランをそれぞれ2種類用意して、MARUJUN様へプレゼンテーションを行いました。

「どちらの案も目立つ工夫がされてますね! 特に、この“スポットニス”を活かしたデザインは、素晴らしいです。このプランで進めましょう!」

こうしてデザインのブラッシュアップへ。赤の発色やニスの光沢具合にこだわり、調整を重ね、パッケージが完成。そしてこの春、「パウダーファンデーション」が免税店にきらびやかにデビューしたのです。

目立つパッケージの秘密

表面の一部にニス加工「スポットニス」を施し、光沢感と立体感を。地のマット系ニスとの対比で店頭でも目立つグロッシーな演出効果を発揮しています。

デザイン的には幾何学模様の中に「Sophile」のブランド名を隠し文字で。話題性とSNSでの拡散効果を。

免税店では、パッケージのインパクトが勝負。ハイブランドであれば、指名買い需要も期待できますが、ローカルの知る人ぞ知るブランドの場合、なにより店頭で商品に目を向けさせること、存在に気づかせることが生命線です。今回は“スポットニス”によって存在を知らしめ、独自のデザインで手にとってみたくなる心理誘導を図る…狙い通りにインバウンド需要を喚起できました。

私たちサガシキは、これからも効果的でオリジナリティのあるパッケージをご提案し、販売促進に貢献していきます。